フリーランスとして成功するためには、事前にしっかりと準備を行うことが重要です。
この記事では、やまもとりゅうけん氏が提唱する6つのポイントをもとに、当方側にてそれぞれの詳細と具体例やポイントを適宜加筆しています。
こちらもおすすめ(本記事の参考文献):早まったら絶望が待っている!?会社員を辞めるならこの条件は必須です!やまもとりゅうけんの人生救済チャンネル。
1. 簿記3級を軽く学んでおく
フリーランスは自身で経理や税務を管理する必要があります。
経済を理解し、その情報を活用することで、自社や取引先のビジネスの問題点を省みやすくなります。
この点で経済の基礎として認められているのが、「決算書」です。
決算書には、
三井住友銀行
「貸借対照表」
「損益計算書」
「キャッシュフロー計算書」
「株主資本等変動計算書」
「個別注記表」
という、主に5つの書類があります。
中でも、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つは「財務三表」と呼ばれ、
特に重視される書類です。
決算書で見える世界が変わる
使ったお金と、入ってきたお金を比較することで、「この数値は何を意味しているのか?」と冷静に客観視する事が出来ます。
簿記3級で学ぶ程度の決算書への理解があると…
経済活動においての無駄を見極め、原因を追究する事が可能になります。
また、取引先を選定する際においても財務状況の苦しい企業を避ける事が出来ます(報酬不払いなどのリスクヘッジができる)。
簿記3級を学ぶためのおすすめツール・方法
- オンライン教材やYouTubeの解説動画を活用して学習
- 簿記検定試験を目指さずとも、参考書で基礎だけを習得する
2. クレジットカードの発行
フリーランスになると、収入が不安定になる可能性があり、クレジットカードの発行が難しくなる場合があります。会社員などの本業を持っている間にカードを作成しておくことが推奨されます。
会社員の方がカード審査が容易
会社員時代であれば、クレジットカードの審査が比較的通りやすく、高い利用限度額を設定できます。
対して、フリーランスになってから申し込むと、
収入証明書や納税証明書の提出が求められる場合があり、審査が厳しくなることがあるのです。
Aさん(30代)の場合:
会社員を辞めてWebデザインのフリーランスとして活動を開始。しかし、独立後に新しいクレジットカードを申し込んだところ、「収入が不安定」と判断され、審査に落ちてしまいました。そのため、会社員時代にゴールドカードを発行しておけば良かったと後悔しています。
注意点とアドバイス
- 複数枚のカードを発行するのは避ける
不要なカードを発行しすぎると管理が煩雑になり、支払い遅延のリスクが増えます。
必要最低限の枚数を選びましょう。
- 利用限度額を確認する
フリーランスとして活動する場合、利用限度額の高いカードは特に便利です。会社員時代に申請しておくことで高額な限度額を設定しやすくなります。
- 信頼できるカード会社を選ぶ
年会費や特典を比較し、自分のライフスタイルに合ったカードを選びましょう。特にポイント還元率やビジネス特化のサービスがあるカードが便利です。
3. 賃貸を契約しておく
会社員のうちに賃貸を契約しておくことが推奨される理由は、フリーランスになった後では賃貸契約で求められる「収入の安定性」を証明するのが難しくなるためです。
賃貸契約を交わす際、万が一の滞納に備えて不動産会社は入居者を保証会社に加入させますが、その保証会社の審査がなかなか通らないといったケースが多いようです。
ちなみに、滞納が発生した場合、保証会社は大家に対して滞納期間分の家賃を保証しなければならないので、できるだけリスクは取りたくない、と言った感じなのでしょうね。
なぜ会社員時代に賃貸を契約すべきなのか
信用力の違い
賃貸契約時にオーナーや管理会社が最も重要視するのは「継続的に家賃を支払える能力」です。会社員は毎月安定した収入が保証されているとみなされ、信用力が高いと判断されます。一方、フリーランスは収入が不安定と見なされることが多く、審査に通る確率が下がります。
書類審査の壁
賃貸契約には以下の書類が求められることが一般的です
- 収入証明(給与明細や源泉徴収票)
- 雇用証明(会社名や役職を記載した証明書)
フリーランスになると、これらを提出できない場合があり、
「収入を証明できない=支払い能力がない」と判断されるリスクがあります。
フリーランスになった後の課題
フリーランスデザイナーAさんの場合
Aさんは会社を退職し、フリーランスとしてデザイン業務を始めました。
しかし新しい賃貸物件への引っ越しを考えた際、収入証明として提示できるのは数カ月分の銀行入金記録のみでした。
その結果、オーナー側に不安を抱かれ、賃貸契約が成立しませんでした。
フリーランスの収入を証明するためには、確定申告書や税理士の発行する証明書などが必要ですが、これには時間がかかります。
つまり、すぐに必要な対応ができない可能性があります。
実践的アドバイス
退職前に1~2年住める物件を契約しておく事をオススメします。長期間住む予定の物件を選ぶことで、引っ越しの頻度を減らせます。また、自分の住みたい住居を確保しておくことで生活の安心感につながります。
4. 社内人脈の獲得
初期の仕事を得るための基盤になる
フリーランスになった直後は、信頼や実績が不足しているため、仕事を獲得するのが難しい場合があります。
しかし、会社員時代に築いた社内の人脈があると、これが初期の仕事の受注につながる可能性が高まります。
会社員時代に築いた信頼関係は、独立後の大きな財産になる事もあるのです。
元上司からの依頼
元の会社や取引先が、新規プロジェクトや短期的なアウトソーシングのために依頼をしてくれる場合があります。たとえば、元上司が「以前の実績を信頼しているから」とフリーランスとして案件を任せてくれるケースがあります。
同僚からの紹介
社内で築いた信頼関係により、元同僚が新しいクライアントを紹介してくれることも期待できます。
これは、彼らがあなたのスキルや人柄をよく知っているからこそ可能な事です。
実践的アドバイス
- LinkedInやX(Twitter)でのネットワーキングを活用して、会社を離れても連絡を取りやすい環境を整えておきましょう。
- 現職のプロジェクトで成果を出し、仲間からの信頼を獲得しておきましょう。
5. 副業の段階で本業と同等の収入を得ておく
会社を辞める前の副業の段階で本業と同等の収入を得ておくことが推奨される理由は、フリーランスとしての活動が安定するまでのリスクを最小限に抑え、安心して独立を進められるからです。
また、副業は市場ニーズを確認するテストの場としても役立ちます。
経済的リスクの軽減
フリーランスは収入が不安定になりやすい職業です。
特に、クライアントからの依頼が途絶えた場合や、大口の契約が終了した場合には一時的に収入が激減するリスクがあります。
本業と同等の収入を副業で得られるようにしておくことで、フリーランス初期の収入変動をカバーすることができます。
会社員時代に月収30万円だったAさんは、副業でライティングを始め、独立前に月30万円を安定して稼げるようになりました。独立後、初月に1件のクライアントを失ったものの、収入源が多様化していたため生活に困ることなく次のクライアントを探すことができました。
経済的な不安が払しょくされれば、
いろいろな事にも挑戦出来てすごく有利になります!
自分のスキルや市場価値の検証
副業で本業と同等の収入を得ることができれば、自分のスキルが市場で通用することを確認できます。
独立後に初めて市場に出るのではなく、副業の段階でフィードバックを得ることで、サービスの改善やニーズに応じた対応が可能になります。
副業でWebデザインを提供していたBさんは、初期に価格設定が高すぎたため案件を獲得できませんでした。しかし、試行錯誤を繰り返すことで適切な料金体系とターゲット層を見つけ、最終的に安定した受注が可能に。この経験が独立後の基盤となりました。
自分自身の市場価値を知る事はとても重要ですね!
ビジネス基盤の構築
副業の段階で顧客基盤や実績を積み上げておくことで、独立後の営業活動がスムーズになります。口コミやリピート顧客がいると、新規の集客にかける労力を抑えられます。
Dさんは副業で小規模のコンサルティングを開始。独立前に10社と契約し、定期的な案件を確保していました。これにより、独立後すぐに安定した収入を得ることができ、新規顧客開拓にも余裕を持って取り組めました。
会社を辞める前に副業で本業と同等の収入を得ておくことは、フリーランスとしてのリスク管理、精神的な安心感、そして成功への準備を整えるための重要なステップです。
このアプローチにより、より計画的かつ安定した独立を実現することが可能になります。
6. 太客を獲得しておく
「会社員からフリーランスになる際に、会社を辞める前に“太客”を獲得しておくことが大事…」これには経済的な安定性の確保だけでなく、キャリアの持続可能性を高める重要な意味があります。
収入の安定性を確保するため
フリーランスとして独立すると、収入の不安定さが大きな課題になります。毎月一定の収入が保証されている会社員時代とは異なり、フリーランスでは案件の獲得により収入が変動します。
太客(=高単価で継続的な取引をしてくれる顧客)を事前に確保することで、フリーランス初期の最も不安定な時期を安定した収入で乗り越えることができます。
Aさん(30代、デザイナー)は、会社員時代に取引のあったクライアントの一社と個人的に信頼関係を築き、独立後に月額30万円の契約を締結。これにより、初期の不安定な時期でも生活費をカバーできた。
信用力を高めるため
フリーランスとしての活動は信用が命です。「実績がある」と証明できる顧客が存在することで、新規クライアントを獲得しやすくなります。特に、太客として名の通った企業や信頼される個人との取引がある場合は、次の仕事に繋げるための大きなアドバンテージとなります。
Bさん(40代、マーケティングコンサルタント)は、前職で得たクライアントである有名メーカーとの取引を継続。
これがきっかけでその実績を評価され、新規顧客が「○○メーカーと取引があるなら安心」と契約に繋がった。
営業活動の負担を軽減するため
フリーランスは仕事だけでなく、自分で営業をして案件を獲得する必要があります。しかし、太客を確保しておくことで、営業活動に割く時間や労力を軽減でき、本業に集中できます。
また、太客からの継続的な依頼が、他のクライアントへの営業の説得材料にもなります。
Cさん(20代、Webライター)は、前職での上司から月5本の記事執筆契約(合計20万円)を獲得。この安定した収入により、追加の営業活動を控えつつスキルアップに集中する時間を確保できた。
太客を獲得する方法は?
会社員時代の人脈を活用する
会社員時代に信頼関係を築いたクライアントや上司に、独立後の提案を行ってみましょう。
副業の段階で取引をスタートする
副業時代に太客候補の顧客と契約を締結し、信頼関係を築いておきましょう。
特定分野の専門性をアピールする
「この人に依頼したい」と思わせる専門性をSNSやブログで発信し、見込み客を増やしましょう。
高単価で継続的な取引をしてくれるお客様(太客)との信頼関係がとても大事ですね!
まとめ
フリーランスとして成功するためには、計画的な準備が不可欠です。これら6つのポイントを実践することで、独立後の不安を最小限に抑え、自信を持って新しいキャリアに挑むことができます。それぞれのステップを一歩ずつ確実に進めていきましょう。